過日。出張買取依頼のお電話。
訪問先をお聞きすると、ターゲット地域というか普段リーチしてる地域と若干異なる地域。ネットで見て電話しました、というわけでもなさそうで珍しいなと思いながら買取にお伺いすることに。
当日。

お伺いした先には、深めの映画関連書籍がズラリ! こんなに「目が揃う」のも珍しい。

いつもの通り、室内で搬出準備作業している中、ふと目にしたお名前で、僕の頭の中の記憶の引き出しが開いた。
もしかして…。
15年前、僕がまだこの仕事を始めた頃に参加していた勉強会で何度もお会いし、以前請け負った閉店物件のビデオ関係を一手に引き受けていただき、結果赤字だったにも関わらず『こんだけの量を扱うことなんてなかなかないからね』と笑い飛ばしてくれた大先輩。
その後もVHS関連の案件を扱う際には何度となくお時間やお知恵を拝借し、いま当店が「VHSビデオテープの買取もやります!」と言えるのは、『日本で指折りのVHSせどり』と名高いこの方の存在があったからこそ。
僕『このお品は、ひょっとして○○さんのものですか?』
ご依頼主『はい、父です。昨年末に亡くなりまして』
思わず涙が溢れた。
年長者で、病気を患っていたことも聞いていたとはいえ、突然の訃報は辛いっすね。
そして『エンディングノートに、残った本は全てはりはりやに頼むように、と書いてありました』とのこと。
僕のこと覚えててくれたんだ!
溢れる涙を止めることができぬままお話を伺い、お線香をあげさせていただきました。
たくさんのことをご教示いただき、ありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。