古本屋がパッカー車(ごみ収集車)を手配して古本を処分している画像や動画がSNSで拡散されて
- 寄付すればいいのに
- まだ読めるのにもったいない!
- 本は文化財なのに捨てるなんて!
等のご意見が出る、という一連の流れが定期的に発生します。
わかる。わかるんだけど、これねぇ、正直難しいんですよ。
買取や古書市場で仕入れた本で実際商品化できる本(売り物として出せる本)は、だいたい2割前後。
残りの8割前後はどうするか。
団体や施設への寄付は、そもそも物品の寄付を受け付けていない場合があるし、本の寄付を受け付けていたとしても、希望の本と、こちらが寄付したい本が一致しなかったり。
図書館への寄贈は、既に保有している本だったり、内容が古い専門書などの理由で、図書館側からお断りされるケースが多いようで。
あと、以前『過去のベストセラーは高額買取してくれるの?』に書いたのですが、多くの人が新刊で購入した本は時期を同じくして売りに出されて、古本流通市場で在庫過多になるんです。
古本屋もスペースに限りがあるので、不良在庫を長期間は抱えていられないというのが現実で、集まっちゃった誰も買わない本は潰すしかない…。潰す=処分する、です…。

本は文化財なのに捨てるの?! というご意見はごもっとも。
だから、せめてどうにか再生できる道を探す。
先日の閉店に伴う在庫処分で出た潰す本も、リサイクル場に持ち込んで降ろしてきました。
紙の書籍については一定の需要があるとは言え、売り上げが落ちて町の書店屋が閉店してしまっている今。新刊書店だけでなく古本通販店を取り巻く状況も、ますます厳しくなってきています。
先日、大手通販の「Ama○○○」から出品者(出店者)へ向けて、4月から本の販売手数料を倍近くに値上げすることがアナウンスされました。
そして、宅配大手業者の運送料の値上げも相まって、通販に向かない「合わない物」が更に増えてきます。
それでも古本と接していたいので何とか歯を食いしばって続けていくつもりです。